洞察の書『孫子(孫武)』

書評

『戦いは、正を以て合い奇を以って勝つ』

これは、『孫子』(浅野裕一)の
第5章勢篇に記されている言葉です。

凡そ戦闘というものは、正攻法で敵軍と
対陣し、奇法で勝利を得るのである。

実に得心の行く意訳である。

本書においては、多くの兵法に関する
実践法が記されています。

その中で幾度も読み返した教えが幾つか
あるのですが、上記の教えは、その中の
ひとつです。

ビジネス上、とても多くの気づきを
与えてくれます。

攻めるにあたっては、まずは正攻法で
勝利を確信できるよう準備を怠らない。


そして、その上で奇策を講じることが
肝要である。

そう信じてここまで一つひとつ
取り組んできました。

本書は、私にとってビジネスを進める
上での「心の保険」になっています。

事を進めるべき立場の方にとっては、
いつも傍に置いておきたい一冊になる
ことと思います。

本書は、第一章から第十三章で
構成されています。

・計篇
・作戦篇
・謀攻篇
・形偏
・勢篇
・虚実偏
・軍曹偏
・九変篇
・行軍偏
・地形篇
・九地偏
・用間偏

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本書で学んだ素敵な言葉

兵をあらわすの極みは、無形に至る。
無形なれば、則ち深間しんかんも窺うこと
あたわざるなり。

(本書「第六章」虚実偏より)

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人間界の鋭い洞察を旨とする著者の考え

『戦わずして人の兵を屈するは、善の善
なる者なり。』

これは、本書に記された著者の考えの
本質といえるの言葉です。

さらに、こう続きます。

『平和は強大な武力を背景としてのみ
達成されると結論づける。』

「抑止力」の是非はありますが、
二千年経った現代においても実に、
意味深い言葉といえます。

それでは、本書の中で私が特に興味を
惹かれた箇所を引用しておきます。

本書に綴られた考え方を知り、
自分はどう考えどう行動に活すのか、
ぜひ、考えてみて頂ければと思います。

【引用5選】

❶孫子曰く、兵とは国の大事なり。
死生の地、存亡の道は、察せざる
可からざるなり。

❷兵は拙速を聞くも、未だ功久を
賭ざるなり

❸勝兵は先ず勝ちてしかる後に戦い、
敗兵は先ず戦いてしかる後に勝を求む。

❹善く戦う者は、人を致すも人に致されず

❺兵の勝ちは実を避けて虚を撃つ

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本書に私淑して私が思うこと

『戦いは、正を以て合い奇を以って勝つ』

冒頭に記したこの言葉、私にとっては、
人生を歩むうえでいつも心に留め置き
たい言葉のひとつです。

まずは、基本に忠実、そして、
安定した体制を築くことが肝要です。

その上で奇策を講じ勝利を得るというのが
本質的に正しい解釈だと信じています。

例えば、今最も苦慮されている住宅業界
の集客について適用するとこうなります。

まずは、以下の7つの経営の原則が
成立していることが前提です。

❶経営理念
❷社会貢献
❸目標化
❹実行計画
❺コミュニケーション
❻共有できる仲間
❼後継者

※「経営の教科書」(新将命)より

集客の奇策を講じても、こうした
経営体制が整っていなければ、
成果を期待することはできません。

まずは、組織の体制を作り、営業の基本を
習得し、それから今の厳しい住宅業界の中
で勝ち抜く奇策講じ、実践していくことが
肝要です。

稲盛氏が国内市場では相手にされず、
三度渡米して西海岸から東海岸に向け
ローラー戦で営業を仕掛け、

インスツルメンツに認められ、国内で
評価を得られた話は、私の中では、
「真の奇策」として、とても印象深く
心に残っています。

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まとめ(洞察)

平和は強大な武力を背景としてのみ
達成される。』

これは、本書「解説」に記されている
「呂氏春秋」にある記述です。

孫子が重要視する3つの考え方の1つ
攻められない抑止力(敵より強いこと)
に通じると感じています。

以下、孫子の3つのい考え方です。

❶戦争前によくよく考えること

❷戦争は詭道なり。

❸変化する状況に臨機応変に対処せよ

本書は、ビジネス戦略を構築する際に
多くのことを学べる実用書です。

私淑の回数を増やして、勝利の法則を
掴み取りたい、とそうのように考えて
います。

孫子は、実践・実用書です。

ぜひ、何度も読み返して頂ければと
願っています。

ボアソルチ。

株式会社CSI総合研究所
 代表取締役 大高英則

#住宅営業 #Web集客 #住宅ローン減税

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