理想を新しい現実に転化する『一流の想像力』

書評

思考は一人で理想を発掘する行為であり、
想像は人と繋がり、理想を現実に転化する
行為、そして、その先に価値創造がある。

私はこのように考えて過ごしてきました。
いつも考えていたい、動いていたい、
ダイナミックに生きていたいから。

本書『一流の想像力』(高野登)から、
想像力を高めるヒントを学びました。

著者の高野氏は、リッツ・カールトンの
元日本支社長です。

毎日想定外のことが起こる中、想像力を
鍛えられたということです。

著者はこう話しています。

「ホテルという形態をとっていますが、
新しい価値の創造、お客様に新しい感動、

新しい喜び、新しい驚きを感じて頂くこと
を目的に働いているのです。

リッツ・カールトンは、価値提案企業、
ブランド創造企業なのです。

創造の翼で高く高く飛ぶことができると
物事を『俯瞰的に見る力』がとても強く

なるのです。」

私は、こんなふうに考えています。

思考には「問題を解決するための思考」と
「新たなものを創るための思考」がある。

前者については、
問題解決の思考術の著者である
飯久保廣嗣氏に親炙しんしゃしました。

後者については、
本書が参考になる書籍の一つだと思い
私淑ししゅくしました。

日々の仕事と暮らしの中で、想像力を
磨き続けていきたいと考えています。

「一流の想像力」を目指して!

あなたも、想像の翼を広げてみませんか?

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本書で学んだ素敵な言葉

目に見えない幸福感には、値段をつけるこ
となどできませんね。

その幸福感こそ、豊かな想像力から生まれ
てくるものにほかならないのです。

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『想像』の時間など持てないと感じている方へ

「なかなか想像の時間などもてない!」

「そんな暇があれば、やるべきことは
他に山ほどある!」

こうした思いで日々、仕事に向き合って
いる方は多いのではないでしょうか。

本書の冒頭、著者はこう語っています。

「暇がない、余裕がないのは、想像が
足りないからです。」と。

そして、こう続きます。

「優秀な人が努力しているのに結果が
でない、どうしたものかと途方に暮れ
ている。

頭の良い人に限って、仕事に追われて
いる節もあると思います。」

「しかし、どんな世界にも結果を出す人・
楽しく生きている人はいます。彼らは、
他の人と一体何が違うのでしょうか?」

「その答えが、想像力だとしたら」

分析や考察は、勿論大切ですが、著者から
学ぶべきは、やはり想像力です。

「想像とは、発想で遊ぶこと」
であると著者はいいます。

想像の翼を育て上げ、飛躍する術を
ぜひ、学んで頂きたいと思います。

仕事を人生を存分に楽しんで頂きたいと
願っています。

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理想を現実に転化する為の著者の考え方

「豊かな人生を送るために、想像力は
絶対に必要なことなのです。」

本書「あとがき」にて著者はこう
記しています。

さらに続きます。

「仕事ができる人に共通していることは、
いつでも準備が整っているということ。
準備をするには、想像力が必要です。」

まったく同感です。

私は研修事業を営んでいます。
セミナーで研修を提案する際、契約後の
研修を実施する際には、事前の準備に
多くの時間を確保します。

できるだけお客様の情報を集め、まだ
気付かれていない問題を予測し、解決策
の案をいくつか用意をして臨みます。

当日は、事前に準備をした内容を横に置き
お客様から情報を得ながら現状把握をして
現在と将来の問題を把握します。

現在問題に対しては原因究明と対策提案、
将来問題に対しては予防対策と発生時対策
として最適なものを判断し提案します。

どちらの場合もリスク分析は、しっかりと
実施します。

その際に必須となるのが「想像力」です。

本書では以下のことが強調されています。

「相手は何を知りたいのか、どんな問題を
解決したいのかなど、相手の立場に立って
想像する努力が必要である。」

この「相手の立場にたって」というところ
が非常に大事だと私も強く感じています。

「相手の気持ちを推し量り、相手が自分に
どんな価値を求めているのかを想像する。
そういう視点でプレゼンをする人の話は、
聴き手の心にしっかりと届くものです。」

こうした著者の考えは、私の中に自然と
入ってくるのです。

ぜひ、この感覚を本書から味わって
頂きたいと思います。

では、本書でぜひ紹介したい教えを
少し引用しておきたいと思います。

【引用5選】

❶想像力がなければ思考は現実化しない

思考は意志です。
想像とは、自分がそこに到達できたという
ゴールをイメージし、ゴールに到達するま
での手段を思い描くことです。

❷一人前の先にあるもの、それが一流

一人前とは、お客様の前に出る基礎体力が
ついた状態だと思っています。

想定外の事が起きた時、一人前のホテル
マンは、「まさか!」と言います。
でも、一流のホテルマンは、
「待ってました」と発想します。

❸99度と100度の違いを意識せよ

99度は、熱いお湯です。

あと1度上がって100度になると、
お湯は蒸気に変わり、蒸気機関車を
動かす力を発揮します。

一度の違いが生み出す仕事を意識し
自分に何ができるかを想像します。

❹組織は、逞しい想像力で飛躍する

想像力とは、連鎖するものです。
常に想像力を磨くことを心がけていると、
なにが起きるのか、そのとき何が必要に
なるのかということが、連鎖して頭の中
に浮かんでくるようになるのです。

❺「これ、内緒なんですが」は魔法の言葉

「これ、内緒なんですが」というのは魔法
の言葉で、だいたいの人が耳を傾けてくれ
ます。相手との距離をぐっと縮める言葉で
す。

相手の方が気持ちを開いてくれるような、
そんな魔法の言葉をぜひ見つけて下さい。

自分なら、どんな言葉に興味をそそられ
るか、あるいは心を開きやすくなるか、
想像してみましょう。

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想像力に対する私の考え方と行動

白い紙を目の前に置き、1日2回、
集中できる時間を確保して、
思考と想像を繰り返しています。

『考え方のコツ』(松浦弥太郎)
私淑して以来続けている習慣です。

今回『一流の想像力』(高野登)
私淑することで、想像力を高める術
を知ることができました。

思考によって発掘した理想を現実の
ものとするには、「想像力」を磨く
意外に方法はないと確信しました。

コアバリューに固執することなく、
可能性を追求し続けること。

お客様が求めているものは何か、
お客様がまだ気付いていない
幸せを感じることとは何か。

人のなかで最大の欲求が生まれるのは、
それは想像力が掻き立てられたときで
あることもあらためて認識できました。

静かな環境を用意し、集中することで
思考は進んでいきます。

挑むべき理想が定まったら、次は人と社会
の繋がりを深めながら理想を現実化する為
に想像力を働かせます。

私は、経営、企画、営業、開発に携わって
いますが、如何なる時でも、とにかく
シミュレーションを行います。

そこで意識しているのはリスク分析です。
この作業を事前に実施することで問題点
の洗い出しと対策を事前に用意できます。

対策案は、最低2つを用意しておきます。

交渉で予期せぬ問題が生じた場合を想定
してのことですが、発生する可能性の高
いリスクについては、予防対策と発生時
対策を考えておきます。

この取り組みには、想像力、しかも
「一流の想像力」が必要です。

「待ってました!」が、心から
でてくるように、でしたね。

日々、実践の中でスキルを高めていく
姿勢が非常に大事になってきます。

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まとめ(想像力を実践で高める)

今回は、『一流の想像力』(高野登)
についてお伝えしました。

『想像とは、発想で遊ぶことです。』

著者のこの言葉で、心が動きました。
この言葉には、重みがあります。

過去の常識や前例で解決できない問題は
「発想」が必要です。遊び心も必要です。

答えがひとつではないこともあり、
それはとてもハードな遊びと言えます。

想像の繰り返しにより、ある特異点に
達すると、横に置いて保留にしていた
アイデアが次々と繋がり始めます。

理想が新しい現実に転化していきます。

その瞬間は、とても嬉しいものです。
仲間と心から共有したくなります。

個で思考を繰り返し、到達点が定まったら
現実化するために、人々と繋がり、
とことん想像に挑んでいきましょう!

喜ばれる顔を見るために。
人生を楽しく、幸せを心から感じる為に。
大切な人々と共に!

ボアソルチ。

株式会社CSI総合研究所
 
代表取締役 大高英則

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