正しい判断をする為の『本質を見抜く考え方』

書評

限られた情報と時間の中で正しい判断を
する為、碩学せきがくに努めてきました。

そう時間をかけずに、決断し断行できる
ように
私淑ししゅく親炙しんしゃを重ねてきました。

『本質を見抜く考え方』(中西輝政)
は私にとって素直に受け入れられる肌感
の合う考え方がつずられています。

本書は、私にとっての『座右の書』の
ひとつです。

「合理的思考は心の保険」

この言葉は、私の中でいつの頃からか
出来上がった言葉で長きに渡り支えて
くれています。

同様に私を支えてくれるであろう
心に響く言葉が本書には綴られて
います。

その中の1つがこの言葉です。

「論理は間違えないための保険」

基本は直感で判断し、迷ったら論理思考
で振り返るという意味であると理解して
います。

私の生き方にとてもフィットしています。

「心情ノート(解決の扉)」に加えました。

多くの案件を抱えて忙しく過ごす日々、
しかし、判断を誤るわけにはいかない、
そうした立場の方には特にお勧めです。

ぜひ、時間を作ってゆっくりと
考えながら読み進めて頂きたい
本書は、そんな一冊です。

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「正しい判断」をする為に「心の物差し」に加えた言葉

直感したものを論理的思考で振り返って
みること。

論理は、間違えないための保険だと心得
ると良い。

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判断に間違いが許されぬ立場の方へ

・決断にそう時間をさけない

・問題の本質が見えていない

・直感を活かしたいが不安である

高い目標をかかげて事業を進める場合、
こうした問題が生じてきます。

その目標が高ければその分こうした
問題の重みは増すことと思います。

しかし、いくつかの判断基準、わば
「心の物差し」があれば、建設的に
解決していくことは可能です。

本書はこれまでの人生において接する
ことのなかった新しい考え方に触れる
機会を与えてくれることでしょう。

そして、限られた時間と情報の中で
問題の本質を見抜き、解決策を策定
する為の指針を与えてくれることに。

ぜひ、今抱えている問題を意識しながら
著者の考え方を検証して頂きたい、と
そのように思うのです。

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独自の見解を導き出すための著者の考え方

『既に出来上がっている他人の考え方に
染まらず自分の頭で考えることが大切』

と本書まえがきに記述があります。

よく理解できることですが、現実は
なかなか難しい。

しかし、正しいものの見方や考え方をする
ための方法論はあり、そうできるまでの
道筋を語る著者の考え方にかれました。

それは、古今の文献をひもとき、歴史を
意識して本質を見抜く、そうした考え方
の追求でもありました。

著者は本書中盤において、以下の考えを
述べています。

*****以下、著者の考え*****

必要に合わせて「やり方」を編み出して
いくのは、日本のやり方です。

「必要なのはこれだから、絶対にやれ」

「では、何とかやりましょう」ということ
で、辻褄つじつまが合うように反射的に道を選ぶの
です。

反射で動くと事は早いけれど、取り返しの
つかない間違いを犯すこともあります。

では、日本人であるわれわれは、どうした
らいいのか?

私は、論理は間違えないための「保険」
だと心得るといいと思っています。

ふだんは直感で決め、どんどんやれば
いいのです。

しかし、リスクが大きくなるときには
必ず、「検算」のつもりで論理を用い
て「穴」がないかを確かめるのです。

直感したものを論理的思考で振り返っ
てみることで、確認作業として活用す
るのです。

*****以上、著者の考え*****

いかがですか、著者の考え方は?

後程お話をしますが、私は著者の考えに
同感です。

私淑する中で、1つひとつの著者の思い
が素直に吸収されていくのは、心地良い
ものです。

それまで意識していなかった角度からの
視点が私を広げてくれました。

きっと皆さんにも、この感動を味わって
頂けると思うのです。

以下に著者の「本質を見抜く」考え方の
一部をご紹介します。

【引用5選】

❶迷っている状態というのは、
「将来への投資」です。

迷いは、本当の学びであり、自分を豊かに
するものです。

迷えば迷うほど、思考は深まります。
最終的にもっとも効率の良いことだと、
私は思っているのです。

❷トインビー、シュペングラーをはじめと
する文明史学者が、伝統を守ることの大切
さを述べています。

イギリスには、「It is old.」という
言葉があり、「それは、いい」という
意味が込められています。

「古い」という言葉が、
「いい。信用できる。親しめる」
という意味で使われているのです。

❸イギリスには、「橋に辿り着くまでは
橋を渡ろうとしてはならない」という諺
があります。

「タイミングは実務の命」という言葉
もあります。

「ドン・ピシャリ」のタイミングこそ、
少ないコストで最大の収穫を得る道です。

ギリギリのタイミングを待つことの
できる「強い神経」を養うことこそ、
人の上に立つ人の大切な心得というこ
とでしょう。

❹「泥沼からの脱却」を考えるとき、夢の
ようなイメージだけでは何のエネルギーも
でてきません。

そんなとき何よりの教訓になるのが、
これ以上はない、という「どん底」
を経験した国や企業や人間の心の中
に生まれる「覚悟」です。

❺「歴史を重視して考える」ということは
何がどう変わったか、何がどう新しいかを
考えるよりも、「何が変わらないか」を考
えることだと、私は思っています。

本当の創造性は、「変わらないもの」を
常に意識しているところから生まれるの
です。

次に、私が本書で得た気付きと考え、更に
その後の人生において受けた影響について
お伝えします。

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本質を見抜く考え方に関する私の考えと行動

「正しい判断」をするためには、本書で
語られている「本質を見抜く考え方」が
非常に大切であることは明らかです。

そして、著者が示す2つの主張に関して
は、私が長きに渡り意識してきたことに
近い感覚であるように感じています。

1つ目は、著者が示す考え、
『論理は間違えない保険』です。

直感で進めて、リスクが高い場合は
論理で検証する考え方です。

私の考えにとても近く、素直に受け
入れることができます。

『思考は、心の保険である。』

これは、いつの頃からか私の中で
育ち、意識している言葉です。

進め方は、同じです。

最初は、勘と経験と度胸で判断します。
所謂いわゆる「KKD」。

しかし、過去に経験のない問題、
あるいは、新たな創造を要する場合
には、「合理的思考」で対処します。

そう時間をかけずに「解決の扉」を
拓くことができます。

私にとっては、「心の保険」なのです。

この「合理的思考」は、4つのプロセス
で構成されています。

問題解決の思考術の著者である
飯久保廣嗣氏に教えを受けました。

飯久保廣嗣氏には、深く
感謝をしています。

2つ目の著者が示す考えは、
『迷いは将来への投資』です。

迷えば迷うほど思考は深まる、
というのが著者の考えです。

全くその通りだと思います。

迷うということは、選択肢がある
ということです。

考えの深さに比例して、解決の策は
増えてくることになります。

意思決定は、「選択」か「策定」の
いづれかになります。

前者は、過去にある解決策、後者は
新たに生み出すべき解決策です。

考え、迷い、判断し、決断、断行。
その貴重な経験と時間は、真に
「将来への投資」と言えます。

このことに近い私の考えは、
『悩みは成長の源』です。

高い目標を掲げるということは、
熟慮を要します。

そして、必ず起きるであろう問題
に対して、如何に解決していくか。

将来起きるであろうリスクを分析し、
問題が起きぬように、あるいは、
起きた時の対処を予め考えておく。

その取り組みを続けることで、
結果的に「成長」していくのだと
思うのです。

私が意識してきた2つのことは、
本書の「本質を見抜く考え方」を
知ることで、より意味合いを
深めることになりました。

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まとめ(正しい判断は本質を見抜くことから!)

今回は、『本質を見抜く考え方』(中西
輝政)についてお伝えしました。

「正しい判断」をするためには、情報に
対して自分の考えをしっかりと持つ。

そして、決断をして、断行する。

この一連の流れを遂行するには、本書で
語られている本質を見抜く考え方を習得
する必要があると強く感じています。

そのためには、論理思考を身に付けると
共に、直感力を磨く必要があります。

著者はイギリス留学という経験をもとに
考え方を構築してこられたようです。

非常にいい考え方だと理解をしました。

更に、日本人としての生き方をベースに
融合できることが望ましいと考えます。

それは、本書に私淑して頂ければ、各々
の経験をもとに達成されていくのだろう
と思いますし、それを強く願っています。

ぜひ、思考の読書を進めてみて下さい。
きっと得られるものは大きいことと。

ボアソルチ

株式会社CSI総合研究所
 
代表取締役 大高英則

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