深く考える先にしか解決の糸口はない、そう心から学べた『考える力の鍛え方』

書評

新規事業の創出に挑む日々、奮戦と
苦闘の中で、解決の為の糸口は深く
考えることの先にしかない

と、そう教えてくれたのが、本書
『考える力の鍛え方』(上田正仁)

わかっていることと、
わかっていないこと

わかっていないことの中で、
わかりたいことを
冷静に分けて考えてみる。

そして、諦めずに続けていくこと。

やがてその先に、思考を深めた分だけ
解決の糸口が見えてくる。

こうした本書に紹介されている考え方に
従ってしばらく考えてみました。

すると、これまでの自分の考え方が整理
されて、それまで頭の中で「もやもや」
としていたものが形になり始めて。

そして、「これでいける!」と思える
新たなビジネスモデルができました。

こうして実際に解決の糸口を掴めたのは
著者が長年自分で試行錯誤を繰り返し
まとめ上げた手法故のことと思います。

では、これから本書が示してくれる
『考える力の鍛え方』の魅力を一緒

に探っていきましょう!

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深く考えることの意義を教えてくれた言葉

『考える力だけでなく、創造力さえも意識
的な努力の積み重ねによってシステマティ
ックに鍛えることができる』(上田正仁)

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解決の糸口を見いだせず苦慮している方へ

✅人流の中で新規顧客を見いだす仕組み
を構築して順調に経営を行ってきた。

✅しかし、コロナの影響でWeb環境に
移行しなければならなくなった。

短期間で確実に成果を見込める方法を
検討中だが、進んでいない。

例えば、このような問題の解決に苦慮され
いる方がいらっしゃると思います。

単純に他社を参考に類似のWebシステム
を導入するのでは、長期的な成果は期待
できません。

では、どうすれば良いか?

本書は、こうした状況下においてもどう
問題を整理し解決策を見いだすかについ
て、その考え方を教えてくれます。

ご自身の今の考え方に肌身感覚が合うよう
に同化できれば、きっとよい方向に進んで
いくことと思います。

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「考える力は鍛えることができる」とする著者の考え方

『誰しも「考える力」を身につけたいと
思っていることでしょう。』

本書は、この1行から始まります。

そして、こんな言葉が続きます。

『しかし、知識やスキルは学ぶことはでき
ても、「考える力」を鍛える方法は皆目見
当がつかないと考えておられる方が多いの
ではないでしょうか。』

皆さんは、いかがでしょう?

私は、ごく限られた人には本人の努力に
より可能かとは思いますが、一般的には
難しいと考えていました。

著者は、こう続けます。

『「考える力」だけでなく、「想像力」
さえも意識的な努力の積み重ねによって
システマティックに鍛えることができる

のです。と。

私は職業柄日々考えることを生業として
いますので、その分その困難さは理解を
しています。

しかし、大いにこの著者の考えに共感し
期待をしています。

意識的な努力により、考える力を強化
できるのであれば、多くの人が救われ
のですから。

『意識的な努力』という言葉、具体的な
方法が気になるところです。

以下に、私が特に著者が強く語っていると
理解した言葉を引用しておきます。

【引用5選】

❶「考える力」とは、単に与えられた問題
を解く能力ではありません。

他の人が疑問に感じないところ、常識と考
えているところに問題点を見いだし、根本
にまで遡って問題の本質を突き止める能力
です。

❷「考える力」とは、問題の本質を見極
める力であり、「創造する力」とはほか
の人が意識していない問題を見いだし、
それを独自の方法で解決に至るまでやり
遂げる能力です。

❸学んだことはすぐに忘れてしまいます。
大切なのは、学んだ「知識」ではなく、
学ぶことを通じて身につける「知恵」

なのです。

❹「分からない」は、その問題の性質や
思考の段階によって、だいたい三つの
パターンに分けられます。

・事実を知らない
・答えがわからない
・何が分からないのか、分かっていない

「何がわからないのかを明確に意識する」
という過程こそが、「問題を見つける力」
の最も肝心な部分です。


❺情報地図を作成することで問題の本質
を抽出し、取り組む価値のある本質的な
問題を選別することができる。

「分かっていること」と、
「分かっていないこと」をリスト化する。

「分かっていないこと」のリストから
「分かりたいこと」をピックアップする。

以上は、東大物理学者の著者が蓄積して
こられた「考える力」の鍛え方の一部に
なります。

次に、私が本書で得た気付きと考え、更に
その後の人生において受けた影響について
お伝えします。

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私が本書から学んだ「深く考える」ことの意味と諦めない心

『何が問題かがわかれば、それはもう
問題ではない。』

これは、私が長年思い続けてきた
「信念」です。

私の問題解決の手法は合理的思考です。

その具体的な考え方は、
問題解決の思考術」の著者である
飯久保廣嗣氏に教えを受けました。

しかし、過去にない大きな問題を抱え、
その問題の本質を見極めるのにとても
苦慮していた時期があります。

そんな時に、本書『東大物理学者が教える
「考える力」の鍛え方』(上田正仁)に
出会えました。

「深く考える」こと、そして
それを続けると強く心に思うこと。

このことができれば、何が問題かが
明確になり、必ず問題は解決できる。

あらためて、そう思えるように
なりました。

私は、全国の工務店を対象として
「住宅FP」を活用した契約率を
高める研修事業を行っています。

毎月東京でセミナーを開催し、全国から
工務店経営者に集まってもらい研修を
提案するビジネスモデルです。

このビジネスモデルを構築するために
いくつかの工夫をしました。

❶まずは集客。
全国の工務店を束ねるフランチャイズと
提携して、セミナー集客を依頼すること
を考えました。

❷次に、セミナーでのクロージング。
セミナー終了後その場で研修申込を
得られる「3つの話す技術」を考え、
実践しました。

❸但し、前提条件があります。
セミナー終了後に研修の申込をもら
うためには、工務店経営者が4つの
要件を持っている必要があります。

❹その4要件を保持した工務店経営者
をセミナーに集客する仕組みを構築
しました。

この一連のビジネスモデル(仕組み)は
アナログで実施していました。

その後、コロナの影響で、Web上に移行
する必要が生じてきたのです。

本書に何度も私淑し、「深く考える」
ことを続け、ようやくWebへの移行
を完了したところです。

自分を信じて、考え、行動し、修正を
加えて独自のものに仕上げていくこと
です。

とにかく、諦めないこと。

書は、そのことを説得力を持って
強く教えてくれました。

心が動きました。

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まとめ(「深く考える」強い心を養うために

今回は、『東大物理学者が教える考える力
を鍛える(上田正仁)についてお伝えしました。

「深く考える」ことの先に、問題解決の
糸口がある。

「何がわからないのか、わからない」
場合には、「わかること」と
「わからないこと」を分けて考える。

そして、「わからないこと」の中で、
「わかりたいこと」に注目し、問題の
本質に迫る。

最後に、問題の本質を細分化して、
個別に解決していく。

今回は、本書の注目すべきところを
中心にお伝えしました。

ぜひ、本書を一読し、自分のそれまでの
問題解決手法に著者の考えを上手に同化
させて頂ければと願っています。

「深く考える」ことを続けた分、解決の
糸口は形になって現れてくれます。

ボアソルチ

株式会社CSI総合研究所
 代表取締役 大高英則

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