驚きの新説『最新科学の常識がわかる本』

書評

『あなたが信じていた常識は、間違っ
ていた!?この一冊で現代科学がよく
わかる!』

これは本書『最新科学の常識がわかる本』
(科学雑学研究倶楽部)の表紙に記されて
いる言葉です。

実に、ショッキングな記述です。

これまで「真実」だと思っていたことが
現代科学のちからで覆されていく。

これは、まぎれもなく事実であり、
そして、「凄い」ことだと思うのです。

私は、数学、物理、化学がとても
好きです。

それは、「確かな根拠」によって、
それまで信じられてきたことと異なる
真実を証明していくからです。

・光は波か?それとも粒子か?
・光速を超える速さは存在しない?
・地球の中身は真っ赤なマグマ?
・宇宙はひとつだけ?
・時空はあちらこちらで歪んでいる!

以上は、本書に記された63テーマの
中で私が興味を惹かれた5テーマです。

ぜひ、本書を気になるテーマから読み進め
て、現代科学を通して新しい魅力を堪能し
て頂ければと願っています。

本書は以下の章で構成されています。

・最新テクノロジーの常識
・人体・医学の常識
・生物学の常識
・脳科学・心理学の常識
・物理学・化学の常識
・地球科学の常識
・宇宙科学の常識

スポンサーリンク

本書で学んだ素敵な言葉

身のまわりの小さなことから、遥かな宇宙
まで、現代科学を通して眺めれば、新しい
魅力が見えてくる!

本書「最新科学の常識がわかる本」より

スポンサーリンク

「驚きの新説」に目を向けあなた自身の考察を深めてほしい!

『驚きは、もっと知りたいという好奇心を
生み、科学をより深く楽しむことに繋がり
ます。』

これは、本書「はじめに」に記された編集
者の言葉です。

実に、得心の行く言葉に感じます。

一つの事象に対して、どう向き合うのかで
考察の範囲は、大きく異なってくると思う
のです。

ごく普通の一般人と科学者の目線は、
大きく異なっているといえます。

それは、保有している知識の量が違う。

しかし、それ以上に好奇心の違い、
探求への熱量の違いが、とても大きい
のだと思います。

例えば、本書のテーマの一つ、
「光は波か?それとも粒子か?」は、
一般の人には通常意識されていない
問題だと思います。

一つの問題を解決し、その先にある新たな
問題の解決に挑む、あるいは、それまで
常識とされていたことを、新たな根拠で
覆す。

こうした取り組みは、膨大なエネルギーを
要しますが、問題が解決したときの喜びは
とても大きなものがあると思います。

では、「光は波か?それとも粒子か?」
あなたは、どちらだと考えますか?

波動説と粒子説、
どちらを支持しますか?

新説が示す根拠に目を向け、あなた自身
の考察を進めて頂ければと思います。

きっと視野が広がり、それまで意識して
いなかったことに意識が向かい、さらに
新たな新説に繋がるかもしれません。

興味を持って新説(真実)を知ることは
とても大事なことだと思います。

そして、自分でも、深く深く考察を
重ねて新説の実態を確認して欲しい
と願っています。

より人生を深く味わう為にも。

スポンサーリンク

驚きの新説と対峙して科学的思考を深める考え方

『太陽系にもうひとつの惑星が存在する
のではないか』

これは、本書COLUM「太陽系の惑星の
数は?」に記された言葉です。

現代科学では、このような議論がなされて
いることをご存知でしたか?

宇宙について考えることが好きな私は、
そうした関連情報のテレビ番組もよく
見るのですが、知りませんでした。

太陽系の惑星は、水星、金星、地球、
火星、木星、土星、天王星、海王星。

冥王星は、2006年の太陽系の「惑星」
の定義の条件を満たさず除外されて
います。

その条件とは、以下の3つです。

❶太陽のまわりを公転していること
❷自分の重力によってほぼ球体に
なっていること
❸軌道の近くからほかの天体を排除
していること

冥王星は、項番❸の条件を満たして
いないということです。

こうした最新の現代科学の定義に
注目し、自分で考えてみることは
とても良いことです。

科学者ほどの専門知識がなくても
良いのです。

独学の中で得た知識をもとに自分で考えて
みることに価値があると思うのです。

「ロマン」があるのです。

日々の探究と勉強は必要です。

「プラネット・ナイン(仮称)」と
呼ばれる惑星が間接的な証拠とともに
注目されているようです。

地球の数倍の大きさで、1万~2万年
をかけて太陽の周りを公転している
ようです。

太陽系に関する「常識」も書き換え
られていくかもしれません。

実に、興味深いですね!

では、本書の中で私が特に興味を惹かれた
箇所を引用しておきます。

本書に綴られた考え方を知り、自分は
どう考え、どう行動に活すのかを、
ぜひ、考えてみて頂ければと思います。

【引用5選】

❶光は波か?それとも粒子か?

量子論から発展した現代の素粒子論による
と、光(電磁波)は、光子(フォトン)
という素粒子によって媒介されます。

波と粒子の二面性をもつものは、光子だけ
ではありません。

電子をはじめ、素粒子は一般的に、波の
性質と粒子の性質の両方をもちます。

❷光速を超える速さは存在しない?

光は真空中を秒速30万キロで進みます。

この宇宙は、「物体が運動するとき、
実現しうる最も早い速度は秒速30万
キロという」という仕様になっている。

質量がゼロの物体は、高速で運動する。

光速は宇宙の最高速度であるというのは
宇宙の中での物体の運動や情報伝達に
ついてだけのルール。

宇宙自体の膨張は、物体の運動でも情報
伝達でもないので、宇宙が光速よりも
早く膨張しても何の問題もない。

❸地球の中身は真っ赤なマグマ?

地球の内部構造は、地殻、マントル、
外核、内核に分かれている。

マントルは、地球の体積の83パーセン
ト。マグマはマントルが溶けて液体に
なったもの。

マントルは固体で、上部マントルは、
きれいな緑色かんら石。

❹宇宙はひとつだけ?

宇宙がひとつではない可能性を示す
理論が生まれています。
(エヴェレット解釈)

量子力学には、状態の重ね合わせという
法則があります。多数の世界が同時に、
存在しているのです。

宇宙は無数に分岐して、平行的に
進んでいます。

宇宙が多数存在することの科学的証明
は不可能のようです。

❺時空はあちらこちらで歪んでいる!

「時空がゆがむ」とは、時間の進み方が
変わり、空間が曲がるということです。

エネルギーや運動量をもつもののまわり
では、時空がゆがむ。

エネルギー、質量、速度といったものが
大きければ大きいほど、時空をゆがませ
ることになります。

スポンサーリンク

本書に私淑して私が思うこと

『最新科学の扉を開けて、あなたの常識を
アップデートする旅に出よう。』

これは、本書の表紙裏に記されていた言葉
です。

「常識」だと思っていたことが、
実はそうではなかった。

あるいは、この「事象」については、
全く知らなかった。

こうしたことが、日々起きています。

それは現代科学が進んでいるからです。

そして、意識して、科学の進化に
注目しているから、そのことに
気づくのです。

私にとって、本書は、好奇心を広げ、
考察力を深めるための大変貴重な書籍
です。

「驚きの新説」を知り、今どこまで
科学的謎が解明されていて、今なお
どのような課題が残されているのか?

こうした探求心は、人生を楽しくさせて
くれるものだと感じています。

「知らないこと」を知る、
「問題意識」を持って考える、
「考察すること」の喜び

それを体感できることが、
知能を得た人としての「喜び」だと
思うのです。

人は、生まれた瞬間から、
死への旅が始まります。

では、その生かされた時間の中で
どんな価値を見出せるのか?

「探求の喜び」だと思います。

目的を持って生きることが、
「喜び」に繋がり、それは、

自分が興味のあることであれば、
なんであっても良いのだと思うのです。

その興味のひとつに、本書の現代科学
から得られる知識を加えてみるのも
良いと思います。

本書で幸せな時間を過ごして頂ける
ことを願っています。

スポンサーリンク

まとめ(「驚きの新説」)

今回は、『最新科学の常識がわかる本』
(科学雑学研究倶楽部編)について
お伝えしました。

『無からの宇宙創成』

本書に記されたこの言葉が、
一瞬で私を惹きつけました。

この宇宙はどのように始まったのか、
この疑問は、ずっと私の中で、
消えることのない疑問です。

超高密度、超高温の小さなビッグバン宇宙
の前に、インフレーションという出来事が
あったとされています。

しかし、インフレーションの前の素粒子
サイズの宇宙はどのようにして生まれた
のか?

大変興味があります。

現在有力だと考えられているのは、
ウクライナ出身の物理学者アレク
サンダー・ビレンケンが1982年に
発表した説のようです。

量子力学によると「完全な無」は
ありえず、つねに何かが「無」と
「有」の間をゆらいでいる
という
ことです。

ビレンケンは、この考え方にもとづいて
「時間も空間もない無から、あるとき、
素粒子のように小さい宇宙が生まれた」

と論じたとのことです。

これが現代科学の最新の状況のようです。

しかし、これでは、全く得心の行く説明
にはなっていません。

この問題の探究は、まだまだ永遠に
続くのだろうと思います。

それで良いのだと思います。

今起きていること、起きたことの原因も
究明できない、この複雑な現実空間に生
きていることの価値は大きいと思います。

全てがわからないから、
人は生きていけると思うのです。

本書は、人生を楽しむ「きっかけ」を
与えてくれます。

気になる章から、科学の扉を開いて
頂ければと思います。

ボアソルチ。

株式会社CSI総合研究所
 代表取締役 大高英則

コメント

タイトルとURLをコピーしました