説得力ある文章表現を求めて『論理的に書く方法』

書評

『主張はつねにクールに』

これは、本書『論理的に書く方法』
(小野田博一)に記されている言葉です。

端的な表現であり、素直に私の心に
入り込む感じがしたのです。

私は、意志をもって、丁寧に伝えること
がとても大切だと考え実践しています。

それは、話す場合、書く場合のいづれに
おいてもです。

「つねにクールに」、実に良い響きです。

のちほどお伝えしますが、私は、意志を
伝える際に心がけていることがあります。

本書は、それにプラスの要素を加えて
くれました。

著者が示すそのプラスの要素と私の考え方
についてお伝えします。

ぜひ、ご購読頂き、ご自身の考えを整理
してみて頂ければと願っています。

本書は、6つの章で構成されています。
・論理的に書くための基本
・主張の大原則
・根拠を詳しく書く
・論理的に構成する
・論理的に書くための基礎トレーニング
・自分の文章を書く

スポンサーリンク

本書で学んだ素敵な言葉

『意見の異なる人を説得できるのは、
論理的な文章だけです。』

(本書「第1章」より)

スポンサーリンク

論理的な書き方の基本を大事にする著者の考え方

『独断的な主張には根拠がそえられていな
くて、正しい主張には根拠がそえられてい
ます。』

これは本書「第2章」に記されている
内容です。

実に得心の行くことばです。

論理的に書くということを定義するとすれ
ば、この言葉が最適だと感じます。

著者は、さらにこう補足をしています。

『「私たちは~すべきだ」に、
”なぜなのか”がそえられてはじめて正しい
主張となるのです。』

いかがでしょうか?

論理的な書き方というのは、主張と根拠
で構成されているが極めて重要であると
ご理解頂けたかとお思います。

では、本書の中で私が特に興味を惹かれた
箇所を引用しておきます。

本書に綴られた考え方を知り、自分は
どう考え、どう行動に活すのかを、
ぜひ、考えてみて頂ければと思います。

【引用5選】

❶論理的な表現とは、根拠と結論が論理的
に正しく繋がっている表現です。

❷主張は読み手に働きかけるものでなけれ
ばならない。相手がそれを読んだあと、
考えはじめられるよう主張に方向性がある
ものでなければならない。

❸根拠なしの文章が理解できない場合、
その責任は書き手にあります。

根拠なしの文章は、同じ視点を持つ者
にしか理解できないからです。

❹思いをあれこれ詰め込むと、主張が
何か、根拠がなにかがわかりにくくな
るだけでなく、余分なものがまぎれこ
んでいる印象を読み手に与えることに
なり、構成意識に欠けた文章に見える。

❺感情を深く掘り下げ、大げさに言えば、
その感情の奥底にあるあなたの思想を
みつけださなければなりません。

思いの根底には主張は必ず横たわって
います。

スポンサーリンク

本書に私淑して私が思うこと

本書では、以下の論理的に書くための要点
が記されています。

・なにが言いたいかはっきり書く。
・主張と根拠は絶対に書く。
・余分なことは書かない。

実にシンプルで、かつ説得力のある表現
です。

私は過去に私淑、あるいは親炙したこと、
自分自身の経験の中で、いつも意識をして
いることがあります。

それは、物事を判断するとき、書き物を
するとき、話をするとき等如何なる時
にも意識をしていることです。

本書は、私が意識する考え方の基本に
新しく追加すべき重要なこととして、
学ばせてくれました。

良いご縁であったと思います。

では、少し、私の考え方の基本を
お伝えします。

「議論に勝つ」ことを目的とした場合の
視点で説明をします。

❶主張として成立しているか?

❷その主張は、4つの根拠の何れかに
 該当するか?

・事実(確認すればわかがる)
・仮説(検証すればわかる)
・信念(共感されればよし)
・傲慢(排除すべき態度)

❸根拠は正しいが、主張と異なる
場合は、両者の繋がりに注目して
矛盾する箇所を見極める。

以上が、私の考え方の基本です。

ぜひ、著者と私の考え方を知って
頂き、考え方知って頂くことを
願っています。

スポンサーリンク

まとめ(「論理的」)

『自分の文章を書くのは難しい?
いいえ、違います。要するに何を書きたい
のかから決して離れなければ簡単です。」

これは、本書「6章」に記されている
著者の言葉です。

自分の文章を書くことは、とても大事な
ことです。

著者は、最初に自分自身が何を考えて
いるのかを知ることが必要である旨を
記しています。

そして、自分自身の考えを知る方法は
いろいろあるとも記しています。

まずは、本書から論理的に書く基本を
学び、自分流の考えを持ち、楽しんで
書くことを進めれば良いと思います。

本書は、お勧めの一冊です。

ボアソルチ。

株式会社CSI総合研究所
 代表取締役 大高英則

コメント

タイトルとURLをコピーしました