迷いを振り切って決断すること、その為の知恵を学ぶ『現代の帝王学』

書評

限られた時間と情報の中で、「迷いを振り
切って決断すること」その重圧に苦しみ
ました。

そのとき救いの手を差し伸べてくれたのが
『現代の帝王学』(伊藤肇)でした。

解決のためのキーワードは「人」。

まずは自分自身が成長すること、そして
帝王学の3つの柱を理解すること、
それが本書から得た生きた知恵でした。

事業を創出し、正しく運営していく為
には、「人」の力を集結する必要がある
ということをあらためて実感しました。

まずは自分自身が決断する為の基礎能力を
身につける必要があります。

その能力開発のプロセスは3段階で構成
されています。

そして、次に必要なのが、同じ志を持った
「帝王学3つの柱」となる人たちです。

詳しい内容は、後ほど。

本書を読み進めていくと、決断能力の磨き
方、「帝王学3つの柱」の必要性が、素直
心に浸透していきます。

それは、実話ベースで解説されているから
だと理解しています。

ここまで読んでくださった方は、いくつか
のことに共感して頂いていると思います。

その思いを更に深めて頂けることを願って
います。

では、限られた条件の下でも決断できる
スキル養成の原点『現代の帝王学』に
ついて、読み進めていきましょう!

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迷いを振り切って決断するための新たな行動指針を教えてくれた言葉

志を持つようになると知識と結びついて
道徳的判断ができるようになる。

それを見識という。

見識に決断力を伴ったものが
胆識である。

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急を要する場面でも的確な判断ができるスキルを身につけたい方へ

熟慮する能力を持ち、その能力を十分に
発揮できる環境にないと早期に最良の
決断を下すことはできないものです。

✅考えを深めるための拠り所がない
✅問題が大きくなるまで報告がない
✅良策の進言がなく自ら考えねばならい

こうした状況を改善し、そう時間をかけず
に限られた条件の中で
「迷いを振り切って決断する」

こうしたダイナミックな動きを実現する
ためには、自らの努力と志を共にする人
の力が必要です。

上記の3点の中に該当するものがあるので
したら、『現代の帝王学』(伊藤肇)を

一読されることをお勧めします。

おそらく、いつも傍におき、ことある毎に
必要頁をお開きになるのでは?

私が一時期、そうした日を過ごしたように。

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胆識力を養うために著者が唱える帝王学の原理原則

「権力の効用」を信じないものは、
政治家にも経営者にもなれない。

本書は、この一文から始まります。
更に、著者の主張は続きます。

人を組織し、党をつくり、会社を運営し、
自ら、権力を握って、これを自他のために
役立てる、これが政治であり、経営である。

そして、著者が語る結論はこうです。

帝王学は、一言にしていえば、権力の学問
であり、エリートの人間学である。

帝王学は、原理原則を教えてもらう師を
もつこと、直言してくれる側近を持つ

こと、よき幕賓(ばくひん)をもつこと
の3つの柱から成り立っている。

ここに上がった3種類の人間が、各々の
役務に準じて活動できる環境を構築しな
ければならない。

更に、側近の中には3人の「心友」が
必要なのだという。

ジャーナリスト、宗教家、名医。

なぜ、必要なのかというと、
ジャーナリストは、いかなる場合にも
客観性を失わぬ基礎的訓練を経てきて
いる。

真摯に考え、真摯に生きんと欲する者は
必ず熱烈なる宗教的要求を感ぜずには
いられない。

肉体的には健康で、精神的には幸福で、
社会的には世のため、人のために役立
つことができる状態を維持しなければ
ならない。

そのためには、名医の心友が必要となる。

著者は、胆識力を持ち、
「帝王学3つの柱」が揃えば、
「迷いを振り切って決断する」ことが
可能であることを結論づけている。

以下に、著者が本書「現代の帝王学」に
託したメッセージを引用しておきます。

【引用5選】

❶学問は人間を変える。人間を変える
ような学問でなければ学問ではない。

そして、その人間とは他人のことでは
なく、自分自身のことである。

他人を変えようと思ったら、まず、
自分を変えることである。

❷時勢もシンギュラー・ポイント
(特異点)に達する前に、

しかるべき処置さえすれば
うまくおさまっていく。

❸人生とは、いかに喜び、いかに怒り、
いかに悲しみ、いかに楽しむかという
ことであり、

換言すれば、いかに生きるかという
ことに正しい自律、つまり原理原則
を立てることである。

❹問題は解決されるために提出される。
うまいまずいの違うはあるが、いろいろな
人の力を借りれば、必ず片づく。
(中山素平)

❺知識は、断片的なことを記憶していると
いうだけの単なる大脳の働きに過ぎないし
それだけでは行動力とはならない。

だが、その人間の精神活動に理想が生まれ
てくると、つまり、志をもつようになると
それが知識と結びついて、道徳的、心理的
判断ができるようになる。それを見識とい
う。

ところが、いかに見識を持っていても現実
に事を処理し、すすめてゆくことになると
なかなか容易なことではない。

さまざまな利害や矛盾、また、そこから
発生する論議の中にあって、それらを
抑え込んで実践しなければならない
決断力が必要になる。

つまり、見識にこの決断力が伴ったものが
胆識である。

以上が、著者が最も伝えたいと心を込めて
語った事柄であると理解をしています。

次に、私が本書で得た発見と考え、そして
その後の人生において受けた影響について
お伝えします。

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私が「現代の帝王学」から学んだ決断の心得と実践

「胆識」をもって、「帝王学の3つの柱」
と共に課題解決に取り組む。

この工程を築くことができれば、
限られた情報と時間の中で、正しい
決断ができるものと確信しました

「迷いを振り切って決断すること」
この課題を解決するために、

本書に私淑し決断に欠かせないもの
として以下の2つを知りました。

■「胆識(たんしき)」

■「帝王学の3つの柱」

「師」

「側近」
「幕賓(ばくひん)」

「知識」に自分の考えが加わったものが、
「見識」であり、その「見識」に従って、
「断行」するのが「胆識」。

「決断のプロセス」は、こうです。

まずは、自分の考えを定める為に
「思考の指針」をつくる。

ここで「指針」を明確にするために
「師」が必要です。

私にとっての師は、
問題解決の思考術」の著者である
飯久保廣嗣氏です。

師に教わった「合理的思考」に
従って指針を定めます。

次に、決断内容が定まったら、
そのリスク分析を実施します。

リスク分析の手法は、「合理的思考」に
よりますが、その実施過程においては、
「側近」の意見を参考にします。

最も信頼できる側近が1人います。

しっかりと意見を聞き決断内容を
再検討します。

最後に行うのが、「他に策がないか」
ということです。

ここで「幕賓」の意見を聞きます。

常に私よりひと次元高いところで
考えている人がいます。

親しくして頂いていますので、敢えて
了承は得ていませんが、私の中では
その方が幕賓です。

大きな案件の際には、相談にのって
頂いています。

目標が大きいほどその達成過程において
発生する問題も大きくなります。

時間は限られています。

限られた情報と時間の中で最善の判断を
することは容易ではありません。

しかし、トップの座にあるものは、
決断をしなければなりません。

正しい決断をするためには、胆識力を身に
つける日々の弛まぬ努力が必要。

そして、師・側近・幕賓を得られるよう
人格を磨く必要がある、と

そのように思っています。

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まとめ(自らを磨くことで人が集まり解決の道は拓ける)

今回は、『現代の帝王学』(伊藤肇)
についてお伝えしました。

最終決断を下す立場にあるひとの
悩みは尽きぬことと思います

限られた情報と時間の中で、
決断をしなければならない、
しかも、永遠に!

これだけの重責を負う為には、
自らを磨き、信頼できる人を得る
必要があります。

そのために一番必要なことは、
「人格」なのだと思います。

最後に、心に残った著者の言葉を
紹介します。

「人格の力というものは、まことに不思議
なものだ。

世の中には知恵でいかず、腕でもいかず、
手のつけようもないことが度々起こる。


そういう場合には、これを救うの
は、ただ人格の力以外にない」

人格的な成長を目指すのはとても
大切なことだと思います。

そのために、「現代の帝王学」は
お役立て頂けるものと思います。

ぜひ、書斎の書棚に!

ボアソルチ

株式会社CSI総合研究所
 代表取締役 大高英則

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