プロローグ:告知― 前立腺癌と告知されて
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ステージⅣ:5年生存率30~50%
私はPSA値310でした。(正常:4以下)
※まだの方は、早期のPSA検査を!
『死』を真剣に考えはじめました。
そして、それは同時に『生』を考えること
でもありました。
「根治を信じて生きる道を探りたい!」と
思っています。「癌克服奮闘記」として
記録に残していくことを決意しました。
一日、一日を大切に生きて行くために。
そして、不幸にして、私の後を歩むことに
なった方の心の支えとなることを願って!
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背中の左側から腰にかけて、突然激痛が走った。
最初はただの筋肉痛かと思い、痛みを我慢しながら整形外科や内科を受診した。しかし痛みは引かず、不安を抱えながら泌尿器科へも足を運んだ。
――そして、1週間後。
医師から伝えられた言葉が、すべてを変えた。
「血液検査の結果が出ました。PSA値が310です。正常値は4以下ですので、前立腺癌の可能性が極めて高いです。背中の痛みは、骨への転移かもしれません。すぐに紹介状を用意しますので、午後には日赤病院を受診してください」
前立腺癌――
「癌」という言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。
まさか自分が。なぜ、今なのか。
信じたくなかった。でも、現実だった。
まだやりたいことがある。やり遂げなければならないこともある。混乱と痛みを抱えながら、赤十字病院へと向かった。
ここから、前立腺癌との戦いが始まったのだ。
けれど、これは“戦い”だけではない。もしかすると、やがて“共存”へと気持ちは変わっていくのかもしれない。
命を懸けた挑戦が始まる
これまで数々の困難を乗り越えてきた。仕事でも、私生活でも、たくさんの問題を解決してきた自負はある。
だが、今回は違う。
これは、自分の命をかけた“最大級の難題”である。
落ち込んでいる場合ではない。悩んで立ち止まっている時間はない。できることから、一つずつ、前に進もう――そう心に誓った。
先日、64歳の誕生日を迎えた。
この年齢で、人生最大の試練を迎えることになるとは想像していなかった。
けれど、これからの毎日を、自分自身の記録として丁寧に綴っていこうと思う。
迷わず、誤らず、歩むために。
希望は、まだある
今すぐ死ぬわけではない。まだ、時間はある。
限られた時間と情報のなかで、根治の手立てを探し、選び、挑戦していく。
やり遂げるべきことが、まだ自分にはある。
そして、必ず道は拓けると信じている。
「四書五経」と共に、残された時を歩んでゆきたい!
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補足:PSAとは?
PSA(前立腺特異抗原:Prostate-Specific Antigen)とは、前立腺から分泌される酵素で、血液中の濃度を測定することで前立腺の病変リスクを知る指標となります。通常は4ng/mL以下が基準値とされています。(引用元: Wikipedia『前立腺特異抗原』 最終アクセス日: 2025年6月30日)
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