偶有性を見逃さない『ひらめきの導火線』

書評

『まずは、行動を起こすことが肝心
 である。』

これは、本書「ひらめきの導火線」
(茂木健一郎)の1章に記されている
言葉です。

続いて著者が記す以下の根拠に実利的な
期待を感じました。

『とにかくやってみる。一見ささいに
思えるような出来事でもよく観察し、
なにが起こっているのかを認識し、
理解し、受容することが大切である。』

本書に記された著者のこうした書き記しは
新たな企画を模索していた私の中で光明を
見い出すきっかけとなりました。

早朝の30分間思考と想像を重ね、泡沫の
如く現れ消えゆく一滴(ひとたま)の閃き
その先を考えすぎぬよう行動に移すべし。

本書に私淑し、このわかってはいるが実践
できぬ負の状態を正す術を知りました。

『ほのかに灯った火を見逃さないこと。』
と著者は、諭してくれています。

心の支えとして支援をしてくれることと
思います。

お勧めの一冊です。

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本書で学んだ素敵な言葉

ほのかに灯った火を、見逃さないこと。
小さなともしびへの気づき。

その積み重ねが導火線となり、
やがては大きな炎にたどり着く。

(茂木健一郎)

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常に新しい企画を考える立場にある方へ

『創造や発明はいつも、日々の小さなひら
めきを共有し積み重ねた先に生まれる。』

私は著者が記すこの言葉を心の中で
繰り返すことにしています。

新しい企画を生み出すことは、とても
大きなエネルギーを要します。

私と同じ境遇の方であれば、そう思う方は
多いのだと思います。

全くの異次元的発想を遂げる人は少なく、
小さなひらめき、過去の成功体験の積み
重ねによることが多いのだと思います。

故に、時間がかかるのです。

『メタ認知は創造性と深く関わっている』

本書を手にした際に、著者のこの言葉が
とても気になりました。

脳を刺激し、想像力をはぐくむプロセス
を深く知りたいと思いました。

『ルールに固執せず、制約や文脈に応じて
ルール自体を変更し、新たなルールを
つくりあげていく。』

『これは、脳の前頭葉を中心とする
「メタ認知」の働きである。』

著者のこの解説が、発想のヒントとなり
私の中で新しい考え方を築くきっかけと
なりました。

新しい企画を生み出す方法は人それぞれ、
悩んだ数と量だけ、独自の手法が形成
されるのだと思います。

私も、私にとって、とても心地よい、
「発想の習慣」を続けています。

新しい企画を考える立場にある方には、
本書は、お勧めです。

メタ認知以外にも多くのひらめきの
導火線を体感できることと思います。

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偶有性を見逃さない著者の視点

『日本の「創造性をめぐる文化」には、
世界に誇るべきものがある。』

著者のこの言葉は、とても印象的です。

そして、続く以下の著者が記す表現は、
非常に意味深く、今でも私の心の中に
しっかりと留まっています。

『日本人の文化的、歴史的伝統をつきつめ
ていくと、私たち独自の「生命観」にたど
り着く。』

著者が示す日本人の独特の「発想感」が
とても自然に理解できるように思います。

さらに、本書では、源氏物語に表れる
「もののあはれ」について、以下の
ようにふれています。

『生きているということが、なにが起きる
かわからない偶有性に満ちた事態であると
いうことを、すぐれた物語文学の中にとら
えた。』

「偶有性」というものと、日々の小さな
「ひらめき」というものが重ねられて
いるように感じます。

両者の限りある貴重な存在が重なり合い、
その中で、選ばれた創造が生まれてくる、
その考え方に強く惹かれました。

「新しい企画」を生み出す「創造力」を
培う方法は、そこに挑む人の努力と覚悟
により、様々なのだと思います。

ひとつ言えることは、突き詰めた先に、
一瞬の僅かな「ひらめき」があるという
ことです。

そして、その輝く泡沫を如何に手にし、
重ね合わせ、独自の意志を織り込めるか
だと思うのです。

それができた瞬間に、追い続けた理想の
「新たな企画」が形として浮かび上がっ
てくるように思います。

本書に記された「ひらめきの導火線」は、
読み手が欲する「創造のための習慣」に
導いてくれるのです。

お勧めしたい一冊です。

では、本書の中で私が特に興味を惹かれた
箇所を引用しておきます。

【引用5選】

❶無からひらめきは生まれない。

どんなひらめきも、素材は外からもたら
される。あらゆるアイデアは、ひらめく
にいたるまでのさまざまな道筋や情報、
先人の残したヒントから発生している。

決して単独発生ではない。

❷あらゆる創造は影響の連鎖の中にある。

あらゆるものをヒントに、自分たちの知恵
を加えて、オリジナルは生み出される。

改善も創造である。それは真似といって
非難されるものではない。

❸ひらめきとは、前頭葉の意欲と側頭葉の
経験のかけ算である。

脳の前頭葉では、意欲や目標意識、やる気
がつくられる。側頭葉には、さまざまな
経験が記憶、集積されている。

両者がうまく結びついたときに、創造性や
ひらめきが生まれる。

❹プリンス・エドワード島の人々の生活の
流儀(ウエイ・オブ・ライフ)は、自分が
その中で育ちつつあった日本の環境よりも
どう考えてもよいもののように思えた。

ゆったりとした時間や空間の流れ。
勤勉ではあるが、一方で生活を楽しむ
ゆとりもある。

見栄えや社会的な地位にこだわるような
人もいるけれども、最後には人間性を
尊重するという価値が重視される。

❺明るくさわやかに負ける。

負けるということは、じつはなかなかに
芸のいることである。ヘタな負け方をす
ると、心の中にルサンチマンがたまる。

幕末の薩摩や長州の人々のように、負け
を覚悟して直接の闘いを挑む以外に、
私たちの生命を輝かせる道はない。

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偶有性の存在価値を考察した結果、私が辿り着いた思考認識

『偶有性』

これは、本書「ひらめきの導火線」の中で
幾度となく記されている言葉である。

なにが起きるかわからない偶有性。
ここに人生の醍醐味を感じる。

そして、この状態こそが、新たな創造を
生み出す原点なのだと感じています。

本書「終章」には、とても粋で心に沁みる
表現が記されています。

以下をご覧ください。
その記述はこうです。

『目に見えるものにとらわれるのでは
なく、見えないものを思い描き、慕う
ことでより純粋な心のありようを
「彫刻」することができる。』

その心のありようの混沌とした中に、
「ひらめき」のかけらが、浮き沈み
しながら、こちらを見ている。

絶妙のタイミングで、こちらから手を差し
伸べることができるよう常に、「創造」と
いう行為を続けておく必要があります。

その「継続の力」こそが、情熱であり、
「ひらめきの導火線」を受け入れる準備
ができたことの証でもあります。

創造は、偶有性から生み出される「想像の
原資」を認知し、自ら願う形に形成する術
を持つ者のもとに現れる。

本書を幾度か私淑し、思考を繰り返す中で
そのように受け止めるようになりました。

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まとめ(「偶有性」)

今回は、『ひらめきの導火線』
(茂木健一郎)
についてお伝えしました。

脳科学の視点から「ひらめき」の存在
について、考察をしてきました。

『閃光のように偉大な創造や発明はいつも
日々の小さなひらめきを共有し積み重ねた
先に生まれる。

この著者の言葉から「せきがくの旅」が
始まり、またひとつ、「心の保険」を
手にできたように感じています。

私のとって「新たな企画」は、生涯絶える
ことなく連綿と続くテーマです。

まだ残された道程において、大きな支えと
なってくれるものと心から信じています。

私と同じように日々企画を生業とする方、
ぜひ、本書「ひらめきの導火線」の頁を
捲って頂ければと思います。

新たな景色が待っていることと思います。

ボアソルチ。

株式会社CSI総合研究所
 代表取締役 大高英則

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