心の安定を求めて『禅が教えるビジネス思考法』

書評

『この一息に生きる。』

この言葉の真意を求め今を生きています。
残りの時間と構想の現実化を天秤にかける
日々。

『未来は、いまの瞬間に何をしているか
によって変わってくる。』

本書『禅が教えるビジネス思考法』で、
著者(枡野俊明)は、こう綴っています。

ジョブズも頼り、そして解を得た「禅」、
私もその禅のプロセスを辿ってみたい、
そんな思いが深まっていきました。

その先にある「解決の扉」を求めて。

本書を読み進める中で、今を大事に生きる
こと、シンプルに考えることの意味を
少しづつ知ることになりました。

難しく構える必要はなく、禅の教えを自然
に受け流していくだけでも良いのです。
私は、そう感じています。

ぜひ、本書を手にして頂ければと思います。

こころが軽くなり、向かう先にかかる霧も
きっと晴れてくることでしょう。

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本書で学んだ素敵な言葉

歳月不待人(さいげつひとをまたず)

今日という日は二度と戻ってこない。
いたずらに過ごすのではなく、毎日、毎日
を大事に生きることが何より大切である。

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もし、「ものの考え方」が定まらぬと感じているのでしたら

素直な気持ちになって自分に問いかけて
みて下さい。

今「大きな悩み」を抱えていませんか?

「こころの安定」を求めていませんか?

それは、なにかのきっかけで、
立ち止まってみなければわからない
のかもしれません。

忙しすぎて、、、!

私は、そうでした。

ただただ、身体を休める間もなく、
多くの人と接し、多くの案件対処に
追われて。

故に事は進んでいる、確実に、
しかし、こころが騒ぐのです。
「なにかがおかしい!」と。

こうした経験は、ありませんか?

当時の私は、落ち着いて自分を見つめる
余裕がなかったのです。

重責に耐えながら、問題の発掘と解決を
続けるしかない日々でした。

「ものの考え方」が、一方向への直線的な
ものだったように思います。

真っすぐに、ただただ、解決を目指す。
性格がそうさせていたのだと思います。

流石にこころがなにかの異変を感じて
いたのだと思います。

出張先の初めての書店、
「安らぎの気」を感じた先に、
本書がありました。

表紙には、「禅」の言葉。

少し頁を捲ってみると、
「ジョブズは起業前にサンフランシスコの
禅センターで曹洞宗の禅僧に出会った」

とありました。

そして、ジョブズは、ものの考え方、
生き方を学んだということです。

「本当に大事なもの以外は全て削ぎ落せ」
と言われ、シンプルできれいなものを
突き詰めてiPad等の大ヒット商品が
生まれたとのことでした。

私も自分らしい「ものの考え方」を求め、
「もの創り」に悩んでいましたので、
「禅」のプロセスに身を置いてみたく
なりました。

そして、
今では落ち着いた日々を過ごしています。

「禅」をとおして、自分を知る術を
得られたからだと思っています。

もし、あなたも考え方、生き方に「迷い」
があるのでしたら、本書を一読されること
をお勧めします。

本テーマに関連する私の書評
「豊かな人生に導く心読の書『自助論』」
もお勧めします。

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『心の安定』を齎す禅を勧める著者の考え

『自分の人生を前向きに捉え、一生懸命に
生きること、これが禅の考え方です。』

本書「はじめに」の中で著者はこう解説を
しています。

「前向きに捉える」ということ、
「一生懸命に生きる」ということ、
いづれも私の信条でした。

しかし、必死に掲げてきたこの信条が、
呆然と瓦解していく状態を経験しました。

少しづつ、マイナスの要素が累積すると、
ある日突然、こうした状態に陥ることが
あります。

私がそうでしたので。

しかし、この禅の定義を目にした瞬間、
一瞬で、信条を取り戻すことができる
ことも経験しました。

言葉の力は、実に大きいものです。

更に著者は、こう続けます。

『なにものにもとらわれない、今を生きる
このような禅の思想で考えると、仕事も、
考え方もラクになる。』

著者の言葉が、綻んだ私の心を一つひとつ
紡いでいってくれた、そんなふうに当時を
記憶しています。

そして、こんな言葉で、諭してくれます。

『人間は他と比較するから悩むのです。
他人と同じ人生を送るなどということは
絶対にあり得ないのです。』

『自分は、自分と考え、自ら本分を生かし
今できることに必死に立ち向かう。すると
結果は必ずついてくる。』

そう、結果は、ついてきたのです。

自分を見失うまでには時間がかかります。
しかし、見失った自分を取り戻すには、
良いきっかけががあれば、一瞬です。

そのきっかけの一つが、『禅』
なのだと思います。

ぜひ、本書を手に取り、禅の力を感じて
頂ければと思います。

これからの人生、「心の保険」として、
「心の拠り所」として。

本書でぜひ紹介したい著者の教えを
少し引用しておきたいと思います。

【引用5選】

❶禅

禅的な考え方を習得すれば、物事に対す
る見方が変わります。価値観が変わる。
それを実践すると自分が変わる。
豊かな時間、豊かな人生が拓けてくる。

❷モチベーションを維持するためには

人は一瞬一瞬、生死を繰り返す。
この一息に生きよ。

禅には、「三世に生きる」という考え方が
あります。三世とは、過去、現在、未来の
ことです。

私たちが生きるのは、常に一瞬一瞬です。
「あっ」と言った瞬間に、現在は過去に
なって、未来が現在にやってくる。

過ぎ去った瞬間は二度と戻ってきません。
未来は、今の瞬間に何をしているかによっ
て変わってきます。

❸一日のはじまりで必要なこと

朝の座禅は、本当に気持ちがいい。

座禅している間は、丹田たんでん呼吸といって
へその下の二寸五分(75ミリ)くらい
のところにある丹田に、意識を集中さ
せて呼吸をします。

丹田呼吸によって血管が膨らみ、血液が
多く流れることがわかっています。頭も
冴えるし、セロトニンという神経伝達物
質が分泌されて、心が安定してきます。

考えないように意識するのではなく、ある
がままに流していくことが大切です。

❹楽観的に考えたほうが幸せなのか

この一瞬に自分のエネルギーの全てを使い
切ろうという覚悟で物事に臨めば、悲観だ
とか楽観だとか言っている暇がない。

万が一、うまくいかなくても、またうまく
いって成し遂げられても、どちらに転んで
も、真剣に取り組んでいたら涙は流れるも
のです。

悲観や楽観に左右されているうちは、まだ
余裕があります。

これをやろうと決めたら、結果をあれこれ
考える前に、自分の全精力をそこに注ぎ込
むことが大切だと思います。

自灯明じとうみょう

自らを灯明として、拠りどころにせよ。
すべては、自らの言動を調え、自らの心の
状態を豊かにすることからはじまります。

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「こころの安定」を保つために私がしていること

常に新たな目標を発掘し、そこに向けて
前向きに、只管、全力で挑む、

これが私の生き方であり、
きっと、生涯変わることはないのだと
思っています。

しかし、立ち止まってしまうことが、
どうしてもあります。

大きな壁にぶつかり、前に進めない。

こうした状況に陥ると、「こころの安定」
は、どこかにいってしまいます。

そんな時、どうすれば良いのか。

正式に学んでいないので、自己流になりま
すが、私はお風呂で『座禅』を試みます。

3秒息を吸って、20秒ゆっくり息を吐く
これを何度か繰り返します。

丹田に意識を集中して、
「心をあるがまま」の状態にします。

すると、なぜか、全く新しい視点の発想が
浮かび、解決の糸口がつかめたりします。

不思議です。

『禅』の力なのでしょう!

「こころの安定」にも繋がることですが、
こころが豊かになって、人生が楽しくなる
時があります。

それは「嬉しい時間」を過ごせた時です。

とても心が豊かになります。

先日、そうした時間を過ごすことが
できたのです。

こんなに嬉しい時間は、
久しぶりというか、もしかしたら、
初めてかもしれない、、、。

あぁ、長生きをしていて本当に良かった。
心から、そう思えた数時間でした。

悲しいですが、もう、
そのような機会を得ることは、
きっと、ないのでしょう。

でも、もし、また
その時がきてくれたなら、、、。

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まとめ(禅の作用)

今回は、『禅が教えるビジネス思考法』
(枡野俊明)についてお伝えしました。

『禅の教えを実践すれば、仕事や人生の
悩み事がすっと消えます。』

著者は、こう語っています。

ジョブズも惹かれた「禅」。

私も「座禅(丹田呼吸)」に、
随分救われました。

常に頭の中で問題や悩みの解決策を求めて
思考が繰り返される、目標が高いほどその
比重は高くなっていきます。

やがて、限界点に達してきます。
あと一歩、この閾値を超えれば、
そこに「解」がある。

しかし、「最後の力」を出せない。

そうした時には、
考えないように意識するのではなく、
あるがままに流していく。

いっとき、この「禅」の教えに従うことで
また、問題や悩みに立ち向かう状態に
戻っていけるのです。

最後に著者からのメッセージを記したい
と思います。

『生きるということは、一息一息に自分の
命をかけていることと同じです。』

『この一息に生きる』

この教えを大切にして、
楽しく人生を歩んで頂きたいと
願っています。

ボアソルチ。

株式会社CSI総合研究所
 
代表取締役 大高英則

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