「心の糧」となる言葉の宝庫!マルクス・アウレーリウスの『自省録』

書評

ページをめくると流星群のごとく目に飛び込む
言葉の群れ、心の奥底までみ届く。

ローマの哲人皇帝マルクス・アウレーリウ
スが自省録として残した数々の教えは、

心の糧となり人生を支えてくれています。

『自省録』マルクス・アウレーリウス
(神谷美恵子訳)
は、いつも手元に
おいている本のひとつです。

それは、心の置き場に困ったとき、
よくよく吟味して結論を出すべき
重要案件の期日が迫ったときに、

救ってくれるからです。

私にとっては、「心の糧」
「心の物差し」といえるのです。

この言葉の群れから次のステージに
飛び立つ原動力を多くのひとに知っ
てもらいたいと純粋に思うのです。

では、一緒に「自省録」透徹とうてつした
内省ないせいを確認していきましょう!

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心の糧として、又活力の源泉として心に沁みた言葉

私はエメラルドでなければならない。
私の色を保っていなければならない。

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進む道に迷いを感じている自分に気付いたら

このままで良いのか!
心の叫び声が聞こえる!

いつも、いつも自分に問っている。
このままで良いのか!、と。

それは、次のステージに向かう
強い心の叫び。

しかし、今の自分を変えたくはない。
でも、このままでは前に行けない。

どうすれば?

自分と向き合い、葛藤する日々。
その思いは人それぞれ。

「こたえ」を出せない。

こうして立ち止まってしまったのなら、
どの頁でもよいです、

本書を開いて、飛び交う言葉の群れに
心の眼を添えてみてください。

少しづつ、向かうべき「こたえ」の
響きを感じるはずです。

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皇帝としての重責を果たし、かつ純麗に内省を続けたマルクスの生き方

『マルクス・アウレーリウス自省録」
(神谷美恵子訳
)には、連綿と皇帝
マルクスの内省が綴られています。

どの頁をめくっても心に刺さる言葉群、
読み流すことはできず、自己の内省と
百恵ももえなしていくことに。

「プラトーンは哲学者の手に政治を委ねる
ことをもって理想としたが、この理想が歴
史上一回実現した例がある。それが、マル
クス・アウレーリウスの場合であった。」

『自省録(神谷美恵子訳)』は、この1行
から始まる。

ここに、この「自省録」の価値、その全て
が表されています。

卒爾そつじリフレクションが始まります。

マルクスについて、訳者はこんな風に紹介
しています。

性格、心情が良く伝わる記述ですので、
引用します。

「読書と瞑想にふけることがなにより好きな
内向的なマルクス・アウレーリウスにとっ
て皇帝としての責任を一身に背負い、政務
や戦争に忙殺されるのは決して有難いこと
ではなかった。しかし、義務観念の強い彼
は、全努力を傾注して与えられた仕事を果
し、また自分の理想とするところを現実化
しようと心を砕いた。」

読み進めていくと、自分を見つめなおしな
が言葉を選んでいるマルクスの様子をうっ
すらと感じとることができるようなそんな
気になります。

「自省録」の中で、とくに皆さんに読んで
見て欲しい言葉を5つ選んでみました。

ぜひ、声に出して読みながら、ご自身で
マルクスが心の深いところで発信してい
る考えを感じとって頂きたいと思います。

そして、ご自身でもマルクスの発する言葉
について考えてみて頂ければと思います。

人生が広がっていきます。

【引用5選】

❶誰が何をしようと、なにをいおうと、
私は善くあらねばならない。それは
あたかも金かエメラルドか紫貝が口癖
のようにこういっていたとするのと同
じことだ。

「誰が何をしようといおうと、私はエ
メラルドでなくてはならない。私の色
を保っていなくてはならない」と。

❷つねに近道を行け。近道とは、自然
に従う道だ。そうすればすべてをもっ
と健全に言ったりおこなったりするこ
とができるであろう。

❸外的な原因によって生ずることに対
しては動ぜぬこと。君の中から来る原
因によっておこなわれることにおいて
は正しくあること。

❹時というものはいわばすべて生起す
るものより成る河であり奔流である。
ある者の姿が見えるかと思うとたちま
ち運び去られ、他のものが通って行く
かと思うとそれもまた持ち去られてし
まう。

❺宇宙即変化。人生即主観。

事物は魂に触れることなく外側に静かに
立っており、わずらわしいのはただ内心
の主観からくるものにすぎない。

すべて君の見るところのものは瞬く間に
変化して存在しなくなるであろう。

次に、私が本書で得た気付きと考え、更に
その後の人生において受けた影響について
お伝えします。

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マルクスが内省から紡ぎだした言葉に対する私の考えと影響

私はエメラルドでなければならない。
私の色を保っていなければならない。

この2行の言葉が、私の心にずっと
留まっているのです。

この言葉を思い続けたことから、
一段高い言葉に辿り着きました。

その言葉に支えられて、今では、如何なる
シーンにおいても迷うことなく進んでいけ
るようになりました。

マルクスの「自省録」を読み続けた結果
得られたのだと追想しています。

「自分を変えたくない!」

これは、子どもの頃から長い期間ずっと
思ってきたことです。

多くの新しい事業に挑戦をしてきましたが
その際にそれまでの自分を変えて進むこと
は選択肢にありませんでした。

それ故に、多くの時間を割いて、悩み、
考えていたように思います。

そして、あるとき納得できる考え方に
出会うことができました。

それは、私にとって、とても
大きな出来事でした。

なぜなら、その思いに達したことにより、
自分を「変えず」に「変える」ことになり

全く新しいことにも迷いなく挑戦できる
ようになったからです。

その考え方とは、こうです。

「自分を変える必要は全くない。
ただ、自分を広げれば良いのだ!」

その時からこの言葉が、私の
「心の物差し」となりました。

私はエメラルドでなければならない。
私の色を保っていなければならない。

マルクスのこの箴言ともいえる言葉
によって、心を整理できたのです。

マルクスの「自省録」は、きっと
人によって異なった響き方をする
のだろうと思っています。

刹那せつなの時を大切にして、「自省録」の頁を
めくってほしい、少しでも多くのひとに、

と、そのように願っています。

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まとめ(自分を見つめなおすことで新たな未来が拓ける!)

今回は、『マルクス・アウレーリウス
自省録(神谷美恵子訳)』について
お伝えしました。

内省とは、現実に起きたことを客観的に
振り返り、自分を見つめなおす行為です。

それをひたすら続けて綴り続けた
マルクス・アウレーリウスの深い
思いに心が動きます。

私が「自分を変えたくない」という思い
から一段高く考えを進めることができた
ように、本書は読む人に飛躍のきっかけ
を与えてくれます。

この「自省録」の素晴らしさは、どの頁を
捲っても、心に響く言葉が目に飛び込んで
くることです。

時間は、ある意味つくるものです。

ほんの少しの時間、本書を捲りながら
自分を見つめなおしてみてはいかがで
しょうか。

ボアソルチ

(追伸)

最後に私が本書に感謝しているもう一つの
理由についてです。

それは、「合理的思考」を究めたいという
強い思いに至るきっかけを与えられたこと
です。

新たな事業に向かうのは、自分を広げる
ためであり、それを実現するためには、
「合理的思考」が必要だったのです。

その具体的な考え方は、
問題解決の思考術
の著者である
飯久保廣嗣氏に教えを受けました。

親炙しんしゃの機会を与えて頂き、深く感謝を
しています。

株式会社CSI総合研究所
 
代表取締役 大高英則

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