プロローグ
◉「忘れていました!」
◉「まだ、やっていません!」
◉「それで良いと思ったので!」
問題が生じた時に原因を究明すると、
担当者からこうした返事を聞く機会が
ありませんか?
今回は、仕事に対する取り組み方と
その教え方についてお伝えします。
首記の件、いかがでしょうか?
こうした返事を受けて頭を悩ませている
管理者の方、ぜひ、以下を読み進めて
ください。
それぞれ個別の事情があると思いますので
完全に解決することはできないかもしれま
せんが、お役に立てると思います。
「忘れてました!」を回避する方法
「すみません。忘れていました!」
この言葉、仕事を進める上では多くの人が
経験する言葉だと思います。
「言う」側の立場、そして、
「言われる」側の立場として。
忙しく、思考や作業が重なり、
時間に追われながら進めていると、
どうしても生じてしまうことに。
こうした悩みを抱えながら、特に管理を
する立場の方にとっては、責任が問われ
ますので、ストレスも多くなることと
思います。
そこで、その回避策として、私が長年指導
してきた方法をお伝えします。
実に簡単な方法です。
それは、手帳、あるいは、スマホのメモ帳
に、項番と項目を都度記載し、日々、
消し込みをすることです。
その際対応状況が一目でわかる印として、
以下を項番の前に記載します。
〇:着手、●:完了、空白:未着手
たったこれだけです。
いかがでしょうか?
発生項目は、重要度、緊急度、拡大傾向の
優先順位によって、実施順を管理します。
また、解決できず長期化するものは、
「課題整理表」に移して管理をします。
課題整理と優先順位の詳細については、
以下の書評「問題解決の思考法」を
ご覧ください。
「まだやっていません!」を回避する方法
「すみません。まだ、やっていません。」
この言葉も聞く機会が多いのではないで
しょうか?
この問題の解決方法も簡単です。
先ほど用意した手帳、あるいは、スマホ
のメモ帳に、発生日と期日を追記します。
これで対応時期が遅れることは、
なくなります。
どうしても他に実施すべきことが生じて、
対応できていない場合もあるでしょう。
その場合は、発生の都度、優先順位を検討
し、現状抱えている仕事の実施順の変更、
あるいは、サポートの依頼をすべきです。
いかがでしょうか?
メモ帳、あるいは、スマホのメモ帳に
項番、項目、発生日付、期日、進捗を
記載して管理をする。
実に簡単な作業です。
しかし、毎日消し込みをして、実施状況を
管理し続ける、この継続作業が困難なので
す。
そのため忘れたり、遅れたりすることが、
日常的に繰り返されている現実があると
思います。
対策は、1つ。
習慣化、責任意識です。
ぜひ、強い意識をもって取り組んで
頂きたいと思います。
「それで良いと思ったので」を回避する方法
「えっ、いけなかったのですか?」
「それで良いと思ったものですから!」
最後に、こうした言葉による返事
についてです。
本人は「正しいと思った」と
弁解をしています。
おそらくは、実施前に迷い、あるいは
違和感があったはずです。
ですが、そのまま実行してしまった場合に
この現象は生じてきます。
対策は、「あれっ?」と感じたら、
確認と相談をすることです。
これが、想定以上に多いと思います。
理由はいろいろです。
時間がない、面倒、上司との関係が
悪く確認や相談がしづらい等々。
仕事であるにもかかわらず、こうした
稚拙な理由で確認されることなく進め
られ、誤った結果が生じてしまう。
あってはならないことですが、現実は、
このケースも想定以上に多いのでは
ないでしょうか?
対策は、誤りに気づく為の経験、
スキルアップ、そして責任感です。
「責任」と言う言葉を正しく理解を
すべきです。
「責任をとって辞めます。」
これは、責任をとることにはなりません。
「責任」=「 responsibility」とは、
自分の対価を払って解決する覚悟が
あるかどうかということです。
辞めても解決にはなりません。
残された者たちの負担を考えるべきです。
対応すべきは、問題の現状をしっかりと
把握し、原因を究明し、対策をとること
です。
エピローグ
◉「忘れていました!」
◉「まだ、やっていません!」
◉「それで良いと思ったので!」
こうしたことをなくす為に、手帳を準備
して、日々消し込みを行い管理をする。
これは、私が長きに渡りマネージメントを
行う上で、プロジェクトメンバーに指導し
てきた内容であると同時に、私自身が実施
してきた対応策でもあります。
今でも続けています。
大事なことは、長期化し、解決できて
いない問題は、課題整理表に移して、
合理的に解決をしていくことです。
解決策の最終手段は、「人の力」です。
人と人の関係を重視したプロジェクト運営
がとても大事なことだと思っています。
それを実現するには、「利他の心」を
意識することです。
相手の立場と気持ちを慮れば、
多くの問題が解決していきます。
ぜひ、人の気持ちを大事にして、意義ある
プロジェクト運営に全力で取り組んで頂け
ればと願っています。
ボアソルチ
株式会社CSI総合研究所
代表取締役 大高英則
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