第10話:謎 和らいだ痛みと見えぬ真実
背中の痛みが和らいで、3日が経過した。
痛み自体はあるものの、あの激痛の頻度は確実に少なくなっている。
もちろん嬉しい状態ではある。
しかし、原因がわからないというのは、とても気になるところだ。
血液検査では、PSA値は310。
CT検査では「骨に異常はなく、きれいな骨ですね」と言われた。
MRIでは前立腺がんがあり、リンパ節に転移しているとの結果だった。
けれど、不思議なことに「骨への転移はない」との診断だった。
3日前と変わったことといえば、生検のために一泊入院して以降、「レボフロキサシン」という細菌を殺し感染症を治す薬が追加されたことだけだ。
この経緯をChatGPTに伝え、意見を求めてみた。
もし仮に、MRIで見落としがあり、がんが骨へ転移していたとしても、抗菌薬で痛みが和らぐことは考えにくいという。
むしろ、何らかの細菌感染や炎症反応があって、それがこの抗菌薬で抑えられた可能性があるのでは――という見解だった。
最終的な診断は、生検の結果やその後の血液検査、画像検査などを総合的に判断して決まる。
今は医師の判断を待ちつつ、現実として「痛みが和らいでいる」この時間をしっかり活かし、体力の温存や記録の継続などに意識を向けていければ――という助言を受けた。
実に得心のいくアドバイスだった。
あまり深く考え過ぎず、良き可能性を信じて、前に進むことにしよう。
書籍「自省録」に私淑しながら!
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